2015年12月23日水曜日

自然は癒し系

自然はいやし系  

「自然…は神の愛をあかしします。」(キリストへの道)

 息子たちと八ヶ岳へ登った時のこと、下山途中で一人の老人に出会いました。当然山の話が弾みます。その時,老人は北海道大雪山の最高嶺トムラウシに登ることをすすめてくれました。山懐(やまふところ)が深いので足で稼(かせ)がねばならないが、労して余りある慰めが道中にあるとつけ加えました。
三年後、熊騒動のニュースで賑わう年の夏にそれが実現しました。わたしは山の景色や花をカメラに収めるので、登山になると、いつも歩くのが遅(おそ)いと子供たちからぼやかれます。しかし、この時は反対でした。真っ白な根雪が紺碧の空にまぶしく、山頂までの登山道に沿って高山植物の花々が絨毯(じゅうたん)のように敷き詰められ、山の舞台を演出しているのです。息子たちはその美しさに感嘆し、言葉もなく、ただひたすらシャッターを切っていました。
 自然界に限りませんが、美しい光景に出会うとき、私たちは心の奥深くから感動します。時には目に涙を浮かべます。惜しげもない感嘆の叫びが口をつき、子供のような感情がふつふつと湧き上がります。誰かを気にして自分を抑制する気持ちを超えます。自然は心を解放してくれます。解放された心は天に対して素直になれるのです。自然は私たちに対する神の配慮で満ちています。お昼のお休み時間、あるいは休日のおりに、自然の中に身をおいて素朴な光景の背後にある美と調和をながめて瞑想(めいそう)してみましょう。



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